レザーシートの正しいお手入れ方法を洗車のプロが伝授!
レザーシートちゃんとお手入れしてますか?
お気に入りの財布や靴。使うごとに味が出るのが魅力の本革製品。
きっと綺麗にお手入れされていると思います。
では車のレザーシートは・・・?
「他の本革製品と同じようにちゃんとメンテナンスしてるよ!」
・・・実はこれ、間違いなんです。
正しい本革レザーシートのお手入れ方法を、カーコンシェルジュがご紹介いたします。
やはりレザーは質感が違う
レザーシートはファブリック(布製のシート)に比べて圧倒的に質感、高級感が違いますよね。
殆どの高級車にはレザーシートが採用されていて、一般車でも上位グレードの車にはレザーが採用されることが多いです。
レザーの種類としては本皮、合皮、どちらも自動車に使われています。
一般的にシートは本皮が採用されることが多く、オープンカーなど条件が厳しい車両ではビニールレザーなどの合皮が、スポーツカーでは滑りにくいように起毛されたアルカンターラが使われることが多いです。
レザーシートは通気性には劣るので、中には座面や背中の部分だけ通気性の良いファブリックを使用したハーフレザーシートなどもあります。
また冬場はひんやりとしたさわり心地になってしまうので、特に最近の高級車ではシートヒーターが装着される傾向にあります。
革は革でも種類が違う!
そもそも一言に本革製品といっても、一般的な財布、靴、家具などの革製品と車のシートは全く違います。
通常の製品に使用されるオイルレザーやブライドルレザーなどは、基本的に水分NG。
やわらかいブラシでほこりや汚れを落とし、専用のオイルやクリームを塗りこんで革になじませる、というのが一般的なお手入れです。
ガラス、エンボス、ヌメ革など、表面の仕上げによって革の特性は変わりますが、お手入れの方法は基本的には変わりません。
「クルマのレザーシートもそれじゃダメなの?」
と思われるかもしれませんが、実は車のシートは他の製品とは大きく異なる加工施されているんです。
非常に過酷な車内環境
自動車の車内は革にとって非常に過酷なものです。
夏場は直射日光と50℃を超す高温に長時間晒されます。
冬場は外気温と同じ温度まで冷やされます。
雨の日には雨粒が降りこんだり、濡れた服で座られたり。
さらに革の大敵である乾燥ですが、車の中はエアコンで除湿されることはあっても加湿をされることはほぼありません。
そういった環境的なものだけでなく、物理的にも乗降のたびに何度も強く摩擦されます。
こんなハードな環境で、しかも車が廃車になるまでの間ずっと使用され続けるのがレザーシートです。
「樹脂」による保護被膜
その過酷さに耐えるため、レザーシートの表面には樹脂による塗装加工が施されています。
樹脂による表面被膜が、乾燥や水分、汚れや摩擦から革表面を強力に保護します。
この樹脂による加工が一般の革製品と自動車用レザーシートの大きく異なる部分です。
人が座った際に摩擦、雨などの水分の付着にも耐えるようになっているので、そこに通常の革製品用のオイルやクリームを塗っても革そのものには届きませ。
むしろ余計な汚れが付着したり、変色したりするリスクがあるのでそういった製品の使用は避けたほうが良いです。
実際レザーシートのお手入れはどうすればいいの?
本皮レザーシートのお手入れの基本は
「固く絞った柔らかいタオルで拭く」
以上です。とてもシンプルで簡単ですね!
ただ、大切なのは「汚れたらすぐやる」ことです。
汚れた直後であれば、比較的簡単に汚れも落とせます。
定期的に掃除をするのも効果的です。
汚れを放置すると、その汚れはなかなか落ちなくなってしまいます。
一度定着した汚れを落とすのはなかなか大変です。
強い溶剤を使ったり、ゴシゴシと強くこすったりすると、むしろシートそのものを傷つけてしまうこともあります。
どうしても落ちにくい汚れがある場合は、市販の中性洗剤を薄めて使うのが有効です。
「えっ、本革に水や洗剤を使っていいの?」
と思われるかもしれませんが、先程説明したように樹脂によるコーティングがされているので問題有りません。
※ただしパンチングレザー(通気性のために穴が空いているもの)やスウェードやアルカンターラなどのバックスキン系レザー(起毛されたレザー)は水や洗剤をつけてしまうと、シート内部まで浸透してしまうので使用を控えてください。
汚れが落ちなくなってしまった!ひび割れてしまった!そんなときは・・・
すでに汚れがついてしまったり、表面の樹脂コーティングが劣化してひび割れてしまったり、そのような状態になってしまった場合はお問い合わせください。
クリーニングやメンテナンスで、新車の状態に近くなるよう最大限のご提案させていただきます。